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ここにいる

上映会場:柏市 スペイン料理店「アモール・デ・ガウディ」
上映時間:2005年10月15日 12:00〜
上映会場:流山市 杜のアトリエ黎明
上映時間:2005年10月15日 18:30〜

2005年/日本語/85分

監督:橋口卓明

1959年8月19日、大阪府堺市生まれ。
立命館大学文学部文学科英米文学専攻卒業後、獅子プロダクションに助監督として入社。
88年「ときめきの午後」(ENKプロモーション)で監督デビュー。
以降、ピンク映画、ビデオ・シネマ等を演出。
9月から公開されている異色のエロティック・ホラー『kuchisake』は話題を呼んでいる。

物語

俳優・楠田のプロモーション写真撮影に、二つのカップル隼人と恵美、楠田と有希子が集まった。人里離れた山荘に4人で泊り、近くの廃墟で撮影をするのだ。山荘の主である西本は、皆の友人で現在パリに住んでいる。そして恵美の昔の恋人だった。
一行が山荘に到着すると隼人の兄・和人が姿を現した。楠田が隼人に内緒で呼んだのだ。隼人は、兄を含めた4人から、失敗に終わったスタジオ経営の件を責められると思い、ひとり廃墟に逃げる。
廃墟はもともと精神病院だった。取り付かれたようにシャッターを切る隼人。ポラロイドには居るはずのない人物の姿が写る。恐怖に駆られた隼人は薬を大量に飲み虚ろに。気づくとパリにいるはずの西本が……。西本は「皆が待つ山荘へ戻ろう」と隼人を促した。
翌日、写真撮影が開始されたが天候の為に早々に切り上げる。しかし隼人はひとり廃墟に残る。日が暮れ、大雨になっても戻らない隼人を迎えに兄和人が廃墟に向かうと、隼人は薬を飲み続け、幻覚と現実の間をさまよっていた。隼人に声を掛けると、人影が和人に歩み寄り、ナイフで和人の喉を掻き切る。隼人はその場で気を失ってしまう。和人を殺した人影とは?隼人の幻想か?それとも……?

解説

オリジナルを手がけた日本人監督が相次いでハリウッド進出を果たしている、そんな中、ここに1本の映画が完成した。“身の毛もよだつ”とはまさしくこのことなのだ。『ここにいる』は よだつ…。そこにあるのは、廃墟(精神病院跡)と、たった6人の登場人物、そしてポラロイドに浮かびあがる人影、雨、暗闇、雷鳴、突然鳴り響く携帯の着信音)という展開…。大仰なVFXもなければ、凝ったギミックもない。にもかかわらず観客を登場人物たちとおなじように焦燥感を煽られ、戸惑い、まるでその世界に入ってしまった錯覚に陥り、無意識のうちに禍々しい廃墟に魅入られていく──。心の奥底では“よだちたい”、その潜在的な欲望を、アイデアと想像力とで刺激する。まさに原点ともいうべき恐怖の具現化がここに達成されている。
  また、狂気に憑かれた主人公を迫真の演技で魅せた市瀬秀和をはじめ、高野八誠、唐橋充ら、若手“イケメン”俳優に、グラビアを中心に活動し最近は女優としても目覚しい活躍をみせる川村亜紀、さらに小沢仁志の友情出演と、芸達者な役者陣が出演。エロティック・ホラー『kuchisake』で話題を呼び、観客を巻き込む術に秀でた監督・橋口卓明による新感覚ホラーの登場だ。

スタッフ

  • 企画・製作・原案:米津孝徳
    プロデューサー:黒須 功
    脚本:不 知 火
    撮影:中尾正人
    照明:田宮健彦
    録音:塩原政勝
    助監督:佐藤 吏
    制作主任:田中耕作
    テーマ音楽:野島健太郎
    照明助手:河戸浩一郎
    演出助手:氏家とわ子/松岡達矢
    ヘア・メイク:嶋津奈央
    特殊美術:塚原ヒロノ
    スチール:小鮒俊也
    ポスター撮影:池田エイシュン
    車輌:山下こて/広瀬寛巳
    車輌協力:MITSUBISHI MOTORS/ベストカー/勝股 優
    協力:Breath/Junction/3CARS
    制作協力:黒須映像工業

キャスト

市瀬秀和、川村亜紀、高野八誠、藤真美穂、佐藤貢三、小手山 雅、小沢仁志(友情出演)、唐橋 充
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